河野 泰之(こうの やすゆき)

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所属部門:統合地域研究研究部門

職  名:教授

専門分野:土地資源、水資源、生業転換、持続型生存基盤、東南アジア

E-Mail:kono [at] cseas.kyoto-u.ac.jp

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研究関心:

  1. 持続型生存基盤研究
  2. 土地・水資源管理
  3. 生業転換

研究概要:

    kono_field_003_Phuket人類社会の健全で持続的な発展を基盤として支えるのは、人間活動と自然環境の調和ある共存である。人間社会は生態系に介入し自然環境を利用しなければ成り立たないが、そこでは人間社会にとっての効用を追求することと等しく、健全な生態系の維持に配慮しなければならない。それでは、人間活動と自然環境の調和ある共存はどのような形をとるのか、それを支える制度や技術とはいかなるものであるのか。これが包括的な研究関心である。東南アジアの生態系は、温帯地域と比較して、活性が高く、それが自然環境の多様なダイナミズムを生んでいる。このダイナミズムは、現在の科学や知識では未だ十分に解明できていないがゆえに、不確実性が大きいと認識せざるを得ない。すなわち、東南アジアにおける人間活動と自然環境の調和ある共存を追求するということは、一方で、自然環境の利用や管理の現場で、人間による土地利用や水利用の履歴を踏まえて問題を見究め、その対応を考えることであり、もう一方で自然環境を理解し利用するための諸科学を東南アジアの自然環境の多様性とダイナミズムを前提として鍛えるということである。現在実施している具体的な研究テーマは以下の3つに区分することができる。第1は農業・農村の長期変動である。タイ東北部、ラオス北西部、カンボジア・トンレサップ湖周辺域を対象として、市場経済化や資源管理の近代化の過程における農業生産や森林利用の技術や制度、組織の展開や生業転換に関して考察している。第2は商品作物の大規模かつ急速な導入に関してである。中国・雲南省の西双版納のゴムとバナナやベトナム北部山地のコーヒーを対象として、商品作物の導入によって引き起こされる生業転換や土地利用の変化に着目している。第3は、開発過程における生態系の変化に関してである。タイ東部のラヨン県の沿岸域生態系やインドネシア・スマトラ島のリアウ州の泥炭湿地開発を対象としている。

     

    kono_field_002_Vietnamkono_field_001_Laos

 

著  書:

著者名 タイトル 年月
河野泰之. 「東南アジアの生態と社会」,佐島隆,佐藤史郎,岩崎真哉,村田隆志編『国際学入門−言語・文化・地域から考える』 2015
法律文化社,pp. 90-96
Haris Gunawan, Shigeo Kobayashi, Kosuke Mizuno, Yasuyuki Kono and Osamu Kozan. Sustainable Management Model for Peatland Ecosystems in the Riau, Sumatra. Mitsuru Osaki and Nobuyuki Tsuji eds., Tropical Peatland Ecosystems 2015
Springer.
河野泰之. 「地球圏・生命圏・人間圏−土地再考」,東長靖,石坂晋也編『持続型生存基盤論ハンドブック』 2012
京都:京都大学学術出版会.pp. 86-91
河野泰之. 「環境と生業」,東長靖,石坂晋也編『持続型生存基盤論ハンドブック』 2012
京都:京都大学学術出版会.pp. 258-263
柳澤雅之,河野泰之,
甲山治,神崎護編.
地球圏・生命圏の潜在力-熱帯地域社会の生存基盤-, 336p. 2012
京都:京都大学学術出版会
河野泰之,横山智,
瀬戸裕之,田中耕司 編
現代ラオスの社会・環境の変化と持続性―2011年8月のインタビュー記録―
(Kyoto Working Papers on Area Studies)122, 60p.
2011
京都大学東南アジア研究所
杉原薫,川井秀一,
河野泰之,田辺明生編
地球圏・生命圏・人間圏-持続型生存基盤とは何か-,427p. 2010
京都:京都大学学術出版会

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論  文:

著者名 タイトル 年月
Le Zhang, Yasuyuki Kono, Shigeo Kobayashi, Huabin Hu, Rui Zhou and Yaochen Qin. Le Zhang, Yasuyuki Kono, Shigeo Kobayashi, Huabin Hu, Rui Zhou and Yaochen Qin. 2015
Land Use Policy,42,628-634
Yokoyama, S., Hirota, I., Tanaka, S., Ochiai, Y., Nawata, E. and Kono, Y. A Review of Studies on Swidden Agriculture in Japan: Cropping System and Disappearing Process 2014
Tropics (22)4, pp.131-155.
門司和彦、中澤港、河野泰之、梅崎昌裕. ポスト人口転換社会における緩和策と適応策 2014
民族衛生80(1), pp.60-67.
Le Zhang, Yasuyuki Kono and Shigeo Kobayashi. The process of expansion in commercial banana cropping in tropical China: A case study at a Dai village, Mengla County 2013
Agricultural Systems 124, pp.32-38.

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研究プロジェクト :

研究プロジェクト名
[助成機関]
研究代表者 期間
東南アジア熱帯域におけるプランテーション型バイオマス社会の総合的研究
基盤研究(S)
石川 登 2010 - 2014
研究概要
 現在、エネルギーならびに化学製品への変換技術の革新とともに、石油に替わる有機資源としてのアブラヤシの植栽が東南アジア島嶼部で進んでいます。急速にプランテーションが拡大する熱帯雨林フロンティア地域では、しかしながら、工業用バイオマス量が増大する一方で、森林消失、生物多様性の変化、自然資源に依拠した自然経済(焼畑農耕・狩猟・漁労・森林産物採集)の脆弱化が顕著です。本研究では、熱帯の土地・森林開発と環 [ Read More ]
東南アジア農山漁村の生業転換と持続型生存基盤の再構築
基盤研究(A)
河野 泰之 2010 - 2013
研究概要
今日の人類社会が普遍的な規範とする生産の効率化という発想を相対化し、変動する自然環境や予測不可能な統治体制や市場経済のもと「いかに生存するか」という発想の強化を目指す持続型生存基盤パラダイムを、東南アジア農山漁村社会にダウンスケーリングし、個々の地域社会における持続型生存基盤とは何かという問いに答えることを目指します。そのために、東南アジア農山漁村における生業転換に注目します。東南アジアは、過去数 [ Read More ]

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