イベントを読み込み中

« すべてのイベント

  • このイベントは終了しました。

東南アジア学会関西例会12月「ミャンマー特集」

2014/12/13 @ 2:00 PM - 6:15 PM

2014年12月13日(土)に行われます東南アジア学会関西例会12月のご案内です。今回はミャンマー特集です。タイとミャンマーでの長期フィールド調査を終えた和田理寛さんにモン(Mon)を事例とした少数言語の仏教僧団についてご報告いただくとともに、シンガポール国立大学に博士論文を提出中の今村真央さんに、その博論から東南アジアのフロンティア像・論の変遷について、特に中緬国境地帯のカチン叙述を事例にしてご発表いただきます。
オープンな研究会ですのでご自由にご参加ください。なお事前登録等の手続きは必要ありません。

日時: 2014年12月13日(土)14:00~18:15(13:30開場)
場所: 京都大学総合研究2号館4階大会議室AA447
(百万遍のキャンパスまでの道のりは以下)
http://www.asafas.kyoto-u.ac.jp/about/access
(キャンパスマップ:34番が総合研究2号館。大会議室は建物の東側)
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/access/campus/map6r_y.htm

 

内容:
1:14時~:和田理寛:少数言語と上座部仏教僧団 ―ミャンマー、モンの事例―
2:16時15分~:今村真央:辺境近代の喜劇と悲劇:東南アジアとフロンティア再考

 
発表者:
【氏名】和田理寛
【タイトル】少数言語と上座部仏教僧団 ―ミャンマー、モンの事例―
【所属】京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科博士後期課程・日本学術振興会特別研究員DC2
【要旨】
モンは東南アジア大陸部の上座部仏教史において重要な存在と考えられてきた。ところが、今日のモン僧団となるとその実態はほとんど知られていない。本発表では、近現代とくにミャンマーにおけるモン僧団が集団として形成されてきた経緯について考察する。現在、同国のモン僧団には3派あり、そのうち1派は、タイから輸入された戒律に厳しい厳格派(タマユッティカ・ニカーヤ)である。この派は、1980年に公認され固定された9派に含まれる。一方、モン僧の大部分、8割以上を占めるのが、公認を受けていない在来派(ラーマンニャ・ニカーヤ)である。この構図は、タイやミャンマーにおいて国内全体のうち厳格派以外の僧を在来派とする原理と同じだが、国あるいはモン全てを1つにまとめうる代表性をもたない少数民族のモンが、いかにして在来派あるいは「民族派」を形成するようになったのか。それには1980年代以降、3派それぞれが独自の試験制度(モン語解答)を発展させてきたことと深く関係している。
 
【氏名】今村真央
【タイトル】辺境近代の喜劇と悲劇:東南アジアとフロンティア再考
【所属】京都大学東南アジア研究所機関研究員
【要旨】
東南アジア研究では、辺境論やフロンティア論がこれまで比較的盛んに論じられてきた 。オーウェン・ラティモアによる中国辺境(frontier)論が早い時点から影響力を持った英語圏の研究では、エドモンド・リーチを通じてジェームズ・スコットに至るまで辺境(frontier)が盛んに語られている。日本の東南アジア研究でも、辺境やフロンティアは古くからキーワードとして注目され、特に京都大学では東南アジア地域をフロンティア空間として捉える研究が精力的に行われた。本発表では、「frontier」と「フロンティア」という語がこれまでどう使われてきたかを調査することによって、国内外の東南アジア論を分析する視座を提示する。特に、中緬国境地帯のカチン人に関する民族誌に焦点を当てるが、学術研究者のみならず、アメリカ人宣教師、日本人兵士、そしてカチン知識人などによって書かれてきた多様なカチン叙述を、辺境近代のメタ・ナラティブ(喜劇と悲劇)として考察する。この分析を通じて、東南アジアの辺境・フロンティア像がいかに変遷してきたか、またその変遷が地域研究にどのような影響を与えてきたかを問いたい。
 

例会終了後には懇親会も予定しております。こちらもぜひご参加ください。

また以下関西例会のホームページへのリンクです。こちらもご活用ください。
https://sites.google.com/site/kansaireikaitounanajia/li-huinoo-zhirase

 

●東南アジア学会関西例会委員
片岡樹、岡本正明、池田一人、田崎郁子

詳細

日付:
2014/12/13
時間:
2:00 PM - 6:15 PM
イベントカテゴリー:

会場

京都大学総合研究 2 号館 4 階 大会議室(AA447 )
46 Shimoadachi-cho, Yoshida Sakyo-ku
Kyoto, Japan

主催者

田崎郁子