清水 展(しみず ひろむ)

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所属部門:社会文化相関研究部門

職  名:教授

専門分野:地域研究(東南アジア)、文化人類学

E-Mail:shimizuh [at] cseas.kyoto-u.ac.jp

個人WEBページhttp://www.cseas.kyoto-u.ac.jp/~shimizuh/


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研究関心:

  1. 自然災害からの創造的復興の過程に関する研究
  2. アメリカの圧倒的影響下で自己形成を強いられた戦後日本とフィリピンの比較研究

研究概要:

    フィリピン北部ルソン山地のイフガオ州フンドゥアン郡ハパオ村パットパット集落から棚田と山並みを遠望する。右手の山の中腹の道路でバナウエ町と結ばれている。1945年6月初めに、山下奉文将軍が率いる日本軍主力部隊の5万余の将兵が、この谷筋にそったイフガオ地域の最奥部に侵入し、複城陣地を築いて立てこもった。

    フィリピン北部ルソン山地のイフガオ州フンドゥアン郡ハパオ村パットパット集落から棚田と山並みを遠望する。右手の山の中腹の道路でバナウエ町と結ばれている。1945年6月初めに、山下奉文将軍が率いる日本軍主力部隊の5万余の将兵が、この谷筋にそったイフガオ地域の最奥部に侵入し、複城陣地を築いて立てこもった。

  1. 1991年に20世紀最大級の規模の大爆発を起こした西部ルソンのピナトゥボ火山の山麓で、移動焼畑農耕と狩猟採集の生活をしていたネグリート系先住民アエタの、被災、避難、移住、生活再建の歩みを25年どにわたり定点観測している。彼らは、人類社会が、定着農耕を経て産業社会(の労働者)へと至る100年単位の歩みを、10年単位で凝縮して経験している。その創造的復興の過程を、他の自然災害の被災民・被災地と比較し、災害へのレジリエンシーの観点から明らかにかしたい。
  2. 第7艦隊の母港として、東京湾の喉元に米海軍基地が置かれている横須賀の戦後史をたどり、沖縄やフィリピンのスービックと比較検討することをとおして、ともすれば見過ごしがちな(あるいは忘却してしまった)アメリカの軍事的拘束と文化的影響について調査を始めている。比較社会文化史の研究であると同時に、自身の精神史の省察の試みでもある。
  3.  

     2013年11月8日に史上最大規模(最大瞬間風速105メートル、最大瞬間風速105メートル)の台風ヨランダの直撃を受けたフィリピン・レイテ島では、東海岸のタクロバン市を中心として、高潮災害のために7千人ほどの死者を出した。  一方、西海岸のオルモック市は、1991年11月15日の台風ウリンによる鉄砲水災害のために8千人余の死者を出したが、その後の河川治水事業により、今回のヨランダによる死者は数名にとどまった。しかし強風のために生業基盤であるココナツの70~80%が倒木や樹冠の切断により、再生不能のダメージを受けた。植林をして再び実を結ぶまで5〜6年はかかり、被災のダメージは長期間にわたる。オルモック市近郊の山村で、子どもたちは倒れたココナツをシーソーとして元気に遊んでいた。

    2013年11月8日に史上最大規模(最大瞬間風速105メートル、最大瞬間風速 105メートル)の台風ヨランダの直撃を受けたフィリピ ン・レイテ島では、東海 岸のタクロバン市を中心として、高潮災害のために7千人ほどの死者を出した。
     一方、西海岸のオルモック市近郊の山間部では、強風のために生業基盤である ココナツの70~80%が倒木や樹冠の切断により、再生不能のダ メージを受けた。 植林をして再び実を結ぶまで5〜6年はかかり、被災のダメージは長期間にわた る。しかし子どもたちは倒れたココナツをシー ソーとして元気に遊んでいた。

著  書:

著者名 タイトル 年月
/言語
清水展・木村周平・編著 新しい人間、新しい社会:復興の物語を再創造する 2015
災害対応の地域研究、京都大学学術出版会
清水展 新しい人間、新しい社会:先住民アエタの誕生と脱米軍基地の実現 2015
新しい人間、新しい社会:復興の物語を再創造する. 清水展、木村周平. 災害対応の地域研究, 京都大学学術出版会 : 17-50
清水展、 木村周平 はじめに、おわりに 2015
新しい人間、新しい社会:復興の物語を再創造する. 清水展、木村周平. 災害対応の地域研究, 京都大学学術出版会 : 1−14, 363-378
Hiromu SHIMIZU Resilience to turn Difficulties after the Disaster for Ethnogenesis and New Personhood: Path to Creative recovery of the Aeta 2015
25 Year History of Recovery and Rehabilitation after Mt. Pinatubo Volcano Eruption. International Sabo Association. International Sabo Association : 224−240
清水展 草の根グローバリゼーション:世界遺産棚田村の文化実践と生活戦略 2013
京都大学学術出版会、pp.468+ iv +写真4頁
清水展 噴火のこだま:ピナトゥボ・アエタの被災と新生をめぐる文化・開発・NGO 2003
九州大学出版会、pp.354 + iv +写真16頁
SHIMIZU Hiromu The Orphans of Pinatubo: Ayta Struggle for Existence, 2001
Manila: Solidaridad Publishing House, pp.388.

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論  文:

著者名 タイトル 年月
清水展 創造的復興とアジア市民社会の形成:フィリピン・ピナトゥボ山噴火で被災したアエタ支援の経験から 2015
『地域研究』, Vol.15,No.1:104-120
清水展 「応答する人類学」 2014
山下晋司(編)『公共人類学』岩波書店
清水展 座談会 「ASEAN統合二〇一五ビジョンと日本のASEAN研究の課題
(総特集 ASEAN諸国における健康と環境 : 草の根からの共同体実現にむけて)
2013
『地域研究 13(1)』第13巻1号京都大学学術出版会
清水展 自然災害と社会のリジリエンシー(柔軟対応力):
ピナトゥボ山大噴火(1991)の事例から『創造的復興』を考える
2012
佐藤孝宏・他(編)『生存基盤指数:人間開発指数を超えて』京都大学学術出版会

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研究プロジェクト :

研究プロジェクト名
[助成機関]
研究代表者 期間
応答の人類学:フィールド、ホーム、エデュケーションにおける学理と技法の探求
基盤研究(A)
清水 展 2016 - 2020
研究概要
    [ Read More ]
同時代の喫緊課題に対する文化人類学の<応答>可能性の検討
基盤研究(C)
清水 展 2014 - 2015
研究概要
[ Read More ]
自然災害からの創造的な復興の支援を目指す統合的な民族誌的研究
基盤研究(B)
清水 展 2011 - 2014
研究概要
 メンバーは人類学、社会学、地域研究、土木・都市計画学などの専門家で、いずれも自然災害からの復興支援に深く関わる研究者による学際的共同研究です。調査地域は、フィリピン、タイ、インドネシア、中国、トルコ、日本(雲仙、中越)など多様です。全員が、それぞれの国・地域において自然災害がもたらした被害と、その後に進められた社会と経済の再建について短くて数年、長ければ20年の過程を観察し調査しています。201 [ Read More ]

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