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第14回ゾミア研究会 :「水のゾミア」特集

2016/09/14 @ 1:30 PM - 5:45 PM

20160914_zomia_01日時: 2016年9月14日(水)1:30pm~5:45pm
場所: 京都大学東南アジア研究所 稲盛財団記念館2階 201号室「東南亭」

プログラム
13:30-15:30
「モビリティ、アイデンティティ、コモディティ―水のゾミアに生きる漂海民の〈踊り場〉ネットワーク」
鈴木佑記(東洋大学アジア文化研究所客員研究員)

コメンテーター:石川登(京都大学東南アジア研究所教授)

 

要旨:
鈴木佑記「モビリティ、アイデンティティ、コモディティ―水のゾミアに生きる漂海民の〈踊り場〉ネットワーク」

スコットは著書『ゾミア』のなかで、東南アジアの漂海民(sea gypsies)の存在に触れて水のゾミア(watery Zomia)について言及した。しかし彼も認めるように、水のゾミアというテーマが十分に論じられたわけではない。漂海民とは、船を住まいとし、海上を移動しながら漁に従事してきた人々を指す。彼らの多くは中国華南を主な最終目的地とするナマコなどの海産物を採捕して生活してきた。鶴見良行はナマコの生産・交易拠点を〈踊り場〉という比喩であらわし、大きな踊り場にマカッサル海峡とスルー諸島、小さな踊り場にメルギー諸島があると論じた。大きな踊り場ではサマ人、小さな踊り場ではモーケン人という、いずれも漂海民として言及される集団が活動してきた。各踊り場では、漂海民と華僑や華人との接触はもちろんのこと、多民族が結びつくネットワークが成立していた。
本報告では、サマ人とモーケン人の2集団を取り上げ、彼らの移動性(モビリティ)、民族的アイデンティティの流動性(アイデンティティ)、商品志向性(コモディティ)の3点について検討する。そうすることで、漂海民の〈踊り場〉ネットワークの実態がどのようなものなのか、その一端を明らかにする。

鈴木佑記(すずき ゆうき)
東洋大学アジア文化研究所客員研究員。著書に、『現代の〈漂海民〉―津波後を生きる海民モーケンの民族誌』(めこん、2016)がある。

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Zomia Study Group contacts: Koichi Fujita, Hisashi Shimojo, Mio Horie

詳細

日付:
2016/09/14
時間:
1:30 PM - 5:45 PM
イベントカテゴリー:

主催者

Shimojo Hisashi